Top 5 Lab Essentials | Laboratory Equipment, Tools, and Consumables | Corning

以下は、2023年5月10日の「Biocompare」に掲載された記事を翻訳したものです。

研究室が、もう1つの自宅のように感じている人も多いのではないでしょうか。何しろ、生活のかなりの時間をここで過ごしているからです。そうなると、マンネリ化に陥りやすく、実験用消耗品は、手に入りさえすれば何でも構わないと考えがちです。しかし、このように日々使用している消耗品が実験に最適ではないとしたらどうでしょうか。適切でない製品を使っていると、信頼性の低い結果を招きかねず、研究室でベンチに向かう時間がますます長くなり、コストがかさむ可能性もあります。そこで、実験用必需品トップ5を取り上げ、製品選びの参考にしたい特長を紹介します。

第1位は、セロロジカルピペットです。代表的な製品としては、よく知られたCorning® Stripette® ピペットが挙げられます。ストリップ(細長の帯)とピペットを組み合わせた名称からもわかるように、色分けされたストリップがピペット内の溶液で拡大されるため、液量が読み取りやすい設計になっています。定番の実験用品であり、液体移送、細胞回収、バッファー調製などの用途に用いられます。正確な計量のために、液だれ防止チップ、保証された容量正確性、面倒な計算が不要な双方向目盛りなどの特長を備えています。

第2位は、遠沈管です。現場では「ファルコンチューブ」と呼ばれることも多く、ライフサイエンス業界で特に定評あるブランドの1つと受け止められていることがわかります。遠沈管の用途はほぼ無限大と言えるほど広く、バッファー類や培地添加剤の保存に始まり、密度勾配遠心分離や細胞のペレット作製まで多岐にわたります。また、バランサーとして使用するために、遠心機のすぐ横に遠沈管が並んでいる姿もよく目にします。自分の研究室に適した遠沈管を選ぶ際に注目すべき点としては、十分な強度、幅広い温度耐性、低タンパク質吸着性が挙げられます。また、遠心強度のチェックや、使いやすく再利用可能なラックが付属するかどうかの確認も大切です。

第3位は、細胞培養フラスコです。不死化細胞株、初代細胞培養、幹細胞研究など用途に合わせ、適切な細胞培養容器や表面処理を選ぶことが健全な生細胞を確保するうえで極めて重要です。細胞培養フラスコの選定に当たっては、無菌性にとどまらず、ネックの形状も大切です。カントネックであれば、うっかりこぼれることもなく、コンタミネーション防止につながります。また、読み取りやすい容量目盛りがついていれば、適した量の培地を加えることができます。

第4位は、吸引ろ過フィルターとストレージボトルです。いずれも細胞培養培地やバッファーの調製に広く用いられています。どのようなシステムでもろ過中に液体の一部が残ります。これをホールドアップ量と呼びます。ホールドアップ量が多くなれば、培地や試薬の損失も多くなるため、この点は製品選定の際に念頭に置いておきたいものです。ほかに検討すべき点は、孔径、メンブレンタイプ、使いやすさがあり、ストレージボトルは耐破損性が高く、漏れ防止構造で、フリーザーに対応していることが重要です。

最後に第5位は、フリージングコンテナ(凍結保存容器)とクライオバイアルです。かつての研究現場では、簡単な保存ボックスに細胞を入れて凍結し、-80°Cのフリーザーに一晩置くことが一般的でしたが、今は凍結速度を制御できる高性能なフリージングコンテナがあります。こうしたフリージングコンテナの1つが、Corning CoolCell® 細胞凍結保存容器。アルコールフリーのシステムで、さまざまな細胞タイプについて、融解後の細胞の回収率・生存率の向上が確認されています。クライオバイアルも、コンタミネーションのリスクを低減する外ねじ式、不用意な液漏れの防止に役立つ自立型、気密性向上につながるOリングやワッシャーを採用するなど、改良が続いています。

注目すべき特長を一通り見てきましたが、では、実験用消耗品をどこから調達すればいいのでしょうか。必要なものを必要なときに確実に入手するためには、グローバルな流通網を築いていて、供給保証を約束してくれるメーカーを見つけることが大切です。また、研究の質を保つため、品質と信頼性について長期的な実績のあるパートナーを選ぶ必要があります。最後に、サステナビリティが重要な鍵となる中、製品の包装材のリサイクル制度など、環境に配慮した取り組みのあるメーカーかどうかも気になります。

コーニング ライフサイエンスは、求められる条件すべてに対応しているだけでなく、それ以上の取り組みも進めており、あらゆる実験用必需品のニーズにお応えします。コーニングの消耗品に関する詳細はこちらをご覧ください。