3D Organoids Lead the Way for Personalized Cancer Therapy | Cancer Research | Corning

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がん研究者の間で、研究への応用に計り知れない価値が認められてきている3Dオルガノイド。このin vivo様の環境や培養の進化がとりわけ大きなメリットをもたらしそうな分野として、個別化医療が挙げられます。

がん治療におけるプレシジョンメディシン(精密医療)は、分子的アプローチが本質となりますが、それは患者の個別反応と治療法の適合性に全面的に依存します。その点、オルガノイドは、その組成を考えた場合、適合性の予測に類を見ないほど適しています。オルガノイドは、幹細胞や前駆細胞から作製されるもので、オルガノイド培養用のCorning® マトリゲル基底膜マトリックスコラーゲンなどハイドロゲルと混合すると、生体内の臓器と同じ機能を有するミニ臓器を形作ります。

その結果、ミニサイズの膀胱や乳房、肝臓、その他の臓器が作製されます。この観察・研究・相互作用を通じて、あたかもin vivo環境のように、がん治療の試験・最適化が可能になります。もちろん本物のin vivo環境ではありませんが、それが故の多くの利点もあります。

オルガノイドが精密医療にもたらすメリット

オルガノイドの有用性は、その生態と同様に多元的です。Journal of Hematology and Oncology誌に掲載された研究論文の著者らが指摘するように、3Dオルガノイドが遺伝子型、表現型に関してin vivo環境を模倣できることに加え、複数世代に渡る自然な反復性進化を示すことから、個別化医療には理想的と言えます。

また、スピードと規模の面でも利点があります。シングルユースに十分なレベルまで培養するのに何カ月もかかる異種移植片マウスモデルに比べ、3Dオルガノイドは、幹細胞の再現性を考えると、樹立までの期間を短縮できます。研究室環境で特定の手法を用いた場合、さらに期間短縮が可能です。The Scientist誌のレポートによれば、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のある研究者の方法では、卵巣切除検体由来のオルガノイドがわずか1週間で作製されています。

その結果、複数のオルガノイドで複数の薬剤を同時にテストし、驚くほど正確に反応を予測できるのです。消化器がん治療を取り上げたある研究によれば、3Dオルガノイドを使用することで、薬剤の失敗は100%の確率で検出され、薬剤の奏効は90%近い確率で検出されました。

オルガノイドの今、そして未来

こうした良好な結果から、個別化アプローチでの3Dオルガノイドの適用に大きな可能性が期待できます。例えば、DNA変異が検出できるタイプのがん患者であれば、従来の治療法が大多数の患者で有効ですが、DNA変異が検出できない患者では従来の治療法が有効ではないため、個別化アプローチが必要となります。

オルガノイドは、これまでのところ、胃、腸、肝臓、膵臓、膀胱、乳房、前立腺などのがんを含め、数種類のがんで利用されています。精密医療に専門に取り組む研究者は、子宮・子宮内膜の悪性腫瘍、進行した大腸がんなどで薬剤併用の最適化にオルガノイド技術を活用しています。

こうした進展を追い風に、現在に至るまでオルガノイドは、The Scientist誌において、ある分子遺伝学者が「大流行」と表現するほどの状況にありますが、個別化医療への寄与という意味ではまだ探求段階にあります。将来、例えばマクロファージと線維芽細胞を使ったオルガノイドの樹立といった「共培養」など、さらなる取り組みを重ねていけば、新たな個別化医療という形で、それを最も必要とする患者に対し、オルガノイドはますます有用になります。