バイオプロセシングを始め、非常に高密度の細胞が必要なアプリケーションを対象とした細胞培養のスケールアップについては、すでに多くの文献があります。しかし、インキュベーターにT-175フラスコが詰まっているような研究室はどうでしょうか。
T-175や他のサイズのフラスコは、細胞培養ベンチで実績ある主力製品ですが、スケールアップが目的となると、選択肢は限られてきます*。多くの場合、細胞を播種するフラスコの数を増やすと、その結果、処理回数も処理時間も増加し、インキュベーターのスペースもますます必要になります。
その点、Corning High Yielding Performance Flask(HYPERFlask)容器は革新的なソリューションと言えます。独自の多層構造を採用したガス透過性培養表面で効率的なガス交換を実現するCorning® HYPERFlask®は、インキュベーター内での設置スペースが175 cm2のフラスコと同じでありながら、その10倍(1,720 cm2)の培養面積があります。
細胞は、ガス透過表面に接着し、フィルム層を介してガス交換しながら増殖します。液体の出し入れは、全層に繋がっている単一のネックから行います。
さらに、Corning HYPERFlask容器は、Corning HYPERStack®セルカルチャー容器と同じガス透過性培養表面を採用しています。HYPERStackは、設置スペースをコンパクトに抑えながらも、6,000 cm2(12段構成)〜18,000 cm2(36段構成)の細胞培養面積を確保できます。このため、HYPERファミリーは研究からバイオプロセシングに至るまで、信頼あるスケールアップの道筋を確立します。