Biofabrication and Cell Therapy | Bioprocess Engineering | Corning

医学の次なる最先端領域、それはバイオファブリケーションです。

技術進歩に支えられ、先進バイオプロセス工学に関する科学的理解が深まり、応用の幅が広がり続けているのを受け、今後、バイオファブリケーションがますます重要になるかもしれせん。

バイオファブリケーションの大きな恩恵を受ける領域としては、全組織工学に加え、細胞治療と再生医療が挙げられます。つまり、生物由来の生体材料による個別化医療と修復可能な組織の創製です。

細胞バイオインクを使用して、本来の生体組織に酷似した人工の3D組織を作製できるようになったことで、バイオプリンティングが最近脚光を浴びていますが、基礎研究の現場で利用できるバイオマニュファクチャリングの手法はほかにもあります。Nature Review Materials誌に掲載された2018年の研究によれば、バイオファブリケーションには、大きく分けてバイオアセンブリ戦略とバイオプリンティング戦略があり、その内訳として3Dプリンティング、3Dプロッティング、3Dエレクトロスピニング(電界紡糸)のほか、選択的レーザー焼結法(SLS)や光造形法が挙げられます。

バイオファブリケーションの現在

現在、バイオファブリケーション手法の応用例は、臨床のバイオマニュファクチャリング全体をカバーしていますが、次の領域も含まれています。

  • 皮膚への応用:熱傷・創傷治療でバイオファブリケーションプロセスを使い、自家細胞懸濁液のスプレーを用いることで治癒を促進します。
  • 心臓への応用:再生医療へのバイオアセンブリアプローチは、バイオファブリケーションによるシート状材料を動物被験体の損傷心臓に移植し、臓器機能を促進します。
  • がん研究への応用:3Dプリンティングは、がん研究者が特異的病態の生物学的機序の理解を深める際に役立っています。例えば、バイオプリンティングで乳がん微小環境を再現し、抗がん剤の毒性と有効性をテストできます。

研究の現場で3D細胞研究の限界が押し広げられるにつれて、細菌の3Dバイオプリンティングの可能性を検討する研究など、さらに深い解析が現在行われています。

バイオファブリケーションの未来

再生医療を今後も進展させていくうえで、バイオマニュファクチャリングは非常に有望視されていますが、多くの課題も残っています。特に、再生組織の複雑な血管網を再現するうえで、限られた時間、空間、状況に細胞機能を適応させる生体材料の開発は大きな壁となります。

ここにこそ、次なる最先端領域の可能性が秘められており、いつの日か、移植可能な心臓、肺、肝臓の作製という全臓器バイオプロセス工学が現実のものとなる可能性は十分にあります。

革新的な研究者は、細胞治療の可能性を広げる細胞培養用製品を活用しています。研究活動の最適化やスケールアップに適切な製品選択にお困りの場合は、コーニングまでご連絡ください。

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