Corning マトリゲル基底膜マトリックスのコーティング方法
Corning マトリゲル基底膜マトリックスのコーティング方法
本ページのコーティング方法は、製品のGULDELINES FOR USEに記載のCOATING PROCEDURESを和訳したものです。
GULDELINES FOR USEの原文はこちらからご覧ください。
コーティング方法
マトリゲル基底膜マトリックスにはいくつかのコーティング方法があります。Thin Gel法は、ゲルの上に細胞を播種するときに使用し、Thick Gel法は3次元マトリックス中で細胞を培養するときに使用します。薄層コーティング(ゲルではない)は、複合タンパク質の層上で、細胞を培養するときに用います。目的のアプリケーションに応じて選択してください。
留意:マトリゲル基底膜マトリックスを希釈して用いる場合、ゲル化させるためには、3 mg/mL以下には希釈しないでください。また、希釈には無血清培地を用い、ゲル化した後は直ちに使用してください。
Thin Gel法(0.5 mmくらいの厚さになります):
- マトリゲル基底膜マトリックスを 2~ 8 ℃の冷蔵庫、もしくは低温室内で氷上に静置し、一晩かけてゆっくり解凍します。冷やしたピペットを用いてマトリゲル基底膜マトリックスが均一になるよう混合してください。
- コーティングしたいディッシュやプレートを氷上に置いたまま、培養表面の面積1cm2当り50 µL を分注します。
- 37 ℃で30分ゲル化させます。すぐに使用できます。
Thick Gel法(1 mmくらいの厚さになります):
- マトリゲル基底膜マトリックスを2~8 ℃の冷蔵庫、もしくは低温室内で氷上に静置し、一晩かけてゆっくり解凍します。冷やしたピペットを用いてマトリゲル基底膜マトリックスが均一になるよう混合してください。
- コーティングしたいディッシュやプレートを氷上に置いたまま、培養表面の面積 1cm2当り150~200 µLを分注します。
- 37 ℃で30分ゲル化させます。すぐに使用できます。
薄層コーティング法(Thin Coating法):
- マトリゲル基底膜マトリックスを2~8 ℃の冷蔵庫、もしくは低温室内で氷上に静置し、一晩かけてゆっくり解凍します。冷やしたピペットを用いてマトリゲル基底膜マトリックスが均一になるよう混合してください。
- 無血清培地でマトリゲル基底膜マトリックスを希釈します。アプリケーションに応じて適切な希釈濃度を調べるために、予備実験をする必要が生じる場合もあります。
- 希釈したマトリゲル基底膜マトリックスをコートするディッシュやプレートに加えます。培養表面を覆うのに充分な量を添加してください。室温で1時間インキュベートします。
- 結合しなかった溶液を吸引し、無血清培地で穏やかにリンスします。プレートはすぐに使用することができます。
Corning マトリゲル ヒトES細胞最適化マトリックス(カタログ番号354277)をSTEMCELL Technologies社のmTeSR™1培地と共に用いてフィーダーフリーでヒトES細胞を未分化で培養する際のコーティング方法はこちら
浸潤実験用コーティング法
CorningブランドのTranswellへのコーティング法は以下の資料をご参照ください。
Falconブランドの24ウェルのセルカルチャーインサートへのコーティング法は以下の資料の1.0 コーティングのプロトコールをご参照ください。