3D Human Spheroids as a Predictive Model in Drug Discovery | 3D Spheroid Microplates | Corning

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StemoniX社の事業開発・事業化バイスプレジデント、Ryan Gordon博士が、予測アッセイにおけるヒトスフェロイドの可能性について考察します

in vivoin vitro、どちらの環境を選ぶかで迷う場合、研究者は実験デザインの前にそれぞれの環境の留意点を検討します。2Dのin vitro実験は人体構造の複雑さを再現するのに十分とは言えないし、動物モデルを使ったin vivo研究で安全性と有効性をテストした薬理学的化合物が、ヒト臨床試験で失敗することも少なくありません。こうした欠点を克服する解決策として、研究者は、プレート上での自己組織化による3Dヒト臓器(ヒトスフェロイド)の形成に注力しています。

このほどSelectScience®では、均質な3Dスフェロイドの供給を専門に手がけるStemoniXの事業開発・事業化バイスプレジデント、Ryan Gordon博士にインタビューしました。Gordon博士には、創薬早期でのオルガノイド、とりわけ3D皮質スフェロイドへの応用について見解をうかがい、製薬分野での再現可能なデータの成否を左右する要因を詳しくご説明いただきました。

「StemoniX社は、創薬の予測性向上をめざし、生理学的に適切なヒトin vitroモデルの作製を目的に設立されました。当社のmicroOrganプラットフォームは、再現する臓器の構造、形態、機能を反映する精度が高く、大規模用途でも使用可能なため、創薬や薬物スクリーニングで求められるハイスループットの要件に対応できます。」とGordon博士は述べています。

後に共同創業者となるPing Yeh氏個人の闘病経験をきっかけに設立されたStemoniX社は、先ごろ創立4周年を迎えました。ホジキンリンパ腫と診断されたYeh氏は、医学の現状に愕然としました。化学療法を開始する前に、自分の心臓が化学療法の毒性に耐えられるかどうかを調べる方法がなかったからです。唯一あったのが、最大効果の化学療法用量を投与後に事後測定することでした。これは、がん治療でさらされるリスクそのものです。がんを克服したYeh氏は、予測アッセイの可能性を見抜き、臨床開発のためのチームを立ち上げ、in vitroテストに役立つ3Dヒトスフェロイドの開発と供給に乗り出しました。そのチームこそ、StemoniX社なのです。

StemoniX社が提供する「microBrain 3D」というプラットフォームは、ニューロンとアストロサイトを共培養してヒト脳環境を模倣する成熟ヒトiPS細胞由来大脳皮質スフェロイドで構成されます。一方、「microHeart」プラットフォームは、ヒト自己心臓組織に匹敵する線維状に整列したヒト心筋細胞で構成されます。StemoniX社では、このmicroBrain 3DとmicroHeartをアッセイレディプレートとして提供しており、スクリーニングに適したプレプレートの状態で販売しています。

ヒトiPS細胞は、2006年に登場して以来、ヒト疾患研究の優れたトランスレーショナルモデルとして有効であることが明らかになっています。しかし、現行のプロトコールは最適化されていないため、スフェロイドのサイズや機能が変動しやすく、iPS細胞のメリットを薬剤スクリーニングに活かすことが非常に困難です。Gordon博士は、「こうしたモデルの本来の目標は、予測性のあるアッセイの開発にあるのですが、当社が関心を寄せているのはそれだけではありません。一貫性と再現性のあるアッセイを提供できるモデルでなければなりません。創薬の際、iPS細胞をベースにしたアッセイは変動性が高いため、業界の大きな懸案となっているのです。」と語ります。

microBrain 3Dスフェロイドは、製薬会社との共同研究を通じて、創薬や毒性試験の幅広い用途に適したハイスループットのシステムであることが検証済みです。1ウェル当たり1スフェロイドだけの場合にスフェロイドのサイズ分布を解析したところ、スフェロイドのサイズは一貫して直径575 µmを上回っていて、変動係数(CV値)は2.7%未満でした。免疫染色の結果、スフェロイドに大脳皮質のニューロンとアストロサイトのバランスがとれた集団が発現したことがわかり、カルシウム動員実験では、定量化・調節が容易なカルシウム振動の自発的な同期化が認められました。先ごろ、LOPAC 1280®化合物ライブラリー(1,280種の化合物のコレクション)を対象としたスクリーニング研究の結果、レプリケート間でCV値(変動係数)が15%未満の低変動性を示し、ハイスループット設定での使用が検証されました。

「microBrain 3Dで一貫性の高い結果を出すには、

プレートの品質が極めて重要です。」


Ryan Gordon博士 
StemoniX社

Gordon博士は次のように説明します。「基本的に当社では、創薬や毒性試験に取り組む研究者のために、高品質化の課題に取り組んでいます。プレプレートを用いた成熟細胞アッセイであれば、スクリーニングのワークフローに容易に組み込めるため、何週間、何カ月間にも渡って細胞培養を続ける必要はありません。」ほとんどの細胞株は凍結保存状態で出荷されますが、microBrain 3D細胞は届いてすぐに使える384ウェル形式で提供されます。StemoniX社がすぐに実験に着手可能なアッセイ方式を選んだことがきっかけで、3D細胞培養など各種細胞培養製品で業界をリードするコーニングとの共同研究が始まりました。

これについてGordon博士は次のようにコメントしています。「コーニングと、とても素晴らしい共同研究を進めています。microBrain 3Dで一貫性の高い結果を出すには、プレートの品質が極めて重要です。そこで、ハイスループットプレートで定評のあるコーニングのような高品質な製品を提供するメーカーを選定することが何よりも重要でした。」

コーニングのスフェロイドマイクロプレートは、すべてのウェル間で一貫性が得られるように設計されており、ウェルへの細胞接着を抑える超低接着表面を備えています。また、こうしたプレートでは、スフェロイドの移し替えが不要で、同じマイクロプレート上でスフェロイドのアッセイが可能です。Gordon博士は、「このプレートでは、非常に優れた画質が得られます。」と言います。このマイクロプレートは、光学的にクリアな丸底と黒色不透明な本体のため、画像処理との相性も良く、エッジ効果を排除できます。「さらに、コーニングのマイクロプレートは、お客様が利用されているさまざまなマイクロプレートリーダーや各種機器に適合しています。」とGordon博士は、加えてコメントしました。

ヒトスフェロイドはすでに定着していて、今後、臨床応用で大きな役割を担うこともほぼ確実視されています。最後にGordon博士は、次のように語っています。「ヒトiPS細胞技術が登場して10年ほどとあって、まだ新しい産業であり、製薬業界へのiPS細胞由来スフェロイドの応用の可能性という意味では、まだ始まったばかりです。iPS細胞を用いたプラットフォームで創製・開発された化合物が日常的にヒト臨床試験に用いられるだけでなく、従来よりも高い確率で承認審査まで順調に進むようになるかどうか。そのときこそ、この新しい産業が持つ変革力の真価が問われるはずです。」