以下は、2022年5月26日にSelectScienceに掲載されたインタビューを翻訳したものです。
https://www.selectscience.net/SelectScience-TV/Videos/?&videoID=5855
最適なメーカーの最適な実験機器を選ぶことは意外に難しいものです。特にサプライチェーンの影響で納入遅れが発生しかねない状況では、製品選びはますます難しくなります。この動画では、ラボラトリーソリューションズ担当ディレクター、David Cox氏を迎え、現代の研究室で実験機器を選ぶ際に考えておきたい基本事項について、コーニング ライフサイエンス流のとっておきのコツを披露していただきます。また、充実したカスタマーサービスやアフターケアを受けるうえでサプライヤーに期待すべきことについても、解説していただきます。購入検討の開始時期、総保有コストの把握、コロナ禍での接触面の制限など、検討すべき重要事項に光を当てます。
Q: コーニングはどのようにしてサプライチェーンの課題を克服していますか。
David Cox氏 : このところ実験機器やプラスチック製品の入手が難しくなっており、ライフサイエンス業界も世界的なサプライチェーンの課題と無縁ではありません。ですから、私たちはメーカーとして、お客様からの需要に遅滞なく対応できるよう、サプライチェーンのパートナー各社と緊密に連携して原料確保に努めています。当社サプライチェーン担当チームや製造担当チームは最善の努力を尽くしていますが、ある程度の製品不足が発生する可能性があります。事態の改善に向け、製造能力を積極的に増強し、労働力維持のための施策も打ち出しています。原料が到着次第、お客様が必要とする製品の製造にできるだけ早く取りかかれる体制を整えています。
研究室で実験機器の購入計画を立てる場合、いくつかの視点から検討することが大切です。まずはタイミングです。この視点で言えば、目下のサプライチェーンの制約を考えた場合、実験機器の変更や新調を検討しているお客様は、営業担当者に早めに連絡を取り、製品の入手状況を問い合わせ、通常より早めに注文することも考えておくことが非常に重要です。製品が見つからないといった課題を抱えている場合は、さらに別のチャネルパートナーにも問い合わせるか、場合によってはその製品のサプライヤーに直接問い合わせて、必要な製品を入手できる別ルートを見つけてもいいでしょう。製品選定の視点では、製品の価格だけでなく、ランニングコストなども含めた総保有コスト、サプライヤーの評判、製品購入後のサプライヤーのサポート体制も考慮しておきたいものです。
メーカー各社からは似たような製品が販売されていますが、お客様にとって見分けることは簡単ではありません。そこで、購入に当たっては、これから挙げる4項目について考慮することをお勧めします。
第1の検討項目は、製品仕様の面です。同じ機能のプラスチック製品や機器であっても、仕様は大きく異なることが少なくありません。また、研究室特有のニーズはどういうもので、製品の仕様がこうしたニーズに適合するものかどうか検討することが非常に大切です。
第2の検討項目は、研究室に製品を設置する際に必要なスペースです。研究室のベンチスペースはとにかく限られているので、購入製品の具体的な設置場所やうまく設置できるかどうかも含めて考えておくことが大切です。
第3の検討項目は、コロナ禍で新たに持ち上がった問題ですが、関係者が頻繁に触れる部分の使用を制限することです。最近、研究室では個人専用の機器を準備したり、ベンチトップ向け製品を置いたりすることの需要が高まっており、接触の多い場所や共用機器に触れる人数を制限する傾向にあります。
第4の検討項目は、プラスチック製品の互換性です。市場には多くのプラスチック製品サプライヤーがありますが、機器全体の互換性を保証できるのはプラスチック製品と機器両方を提供するサプライヤーだけです。ピペッターとピペットチップを例にとると、コーニングのピペッターはすべてコーニングピペットチップを使用してキャリブレーションされており、個々の品質証明書の形で機器の精度を保証しています。
Q: 最適な実験機器を選ぶうえで、ほかに注意すべきことはありますか。
David Cox氏 : 実験機器の最適なパートナーを選ぶうえで、もう1つ考えておきたいのがサポート体制です。製品サポートであれ、アプリケーションや技術的な疑問点に関するその他の支援であれ、お客様が必要なときにメーカーから得られるサポートです。この面でもコーニングは他社と一線を画していると思います。迅速なサポート体制を整えているだけでなく、学術的に裏打ちされた顧客サービスチームが製品関連のあらゆる技術的な質問やアプリケーションサポートのニーズにお応えしており、製品保有コストが最小限に抑えられるようお手伝いしています。
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