フィブロネクチン (ヒト) のコート方法
フィブロネクチン (ヒト) のコート方法
本ページのコーティング方法は、製品ごとの品質保証書を和訳したものです。
品質保証書は保証書のダウンロードからご利用いただけます。
溶解と取り扱い
HFNを適切に溶解するためには、必ずこの溶解の手順に従ってください。
バイアルを常温に戻します。1 mL(カタログ番号 354008の場合)もしくは5 mL(カタログ番号 356008の場合)の滅菌蒸留水を加えます。基質が溶けるまで30分待ちます。撹拌したり回転させたりしないでください。すぐに全量を使用しない場合は、適量に分注して-20℃で保存してください。溶解後は2週間以内に使用することをお奨めします。霜取り装置付き冷凍庫には保存しないでください。凍結融解を繰り返さないでください。
ヒト フィブロネクチンは一般的に、接着のためには培養表面に対して1~5 µg/cm2で、培地の添加剤としては5 µg/mLで使用されます。
コーティング方法:
下記は推奨です。個々の培養系に最適なコーティング条件を決めるためのガイドラインとしてご使用ください。
1. 「溶解と取り扱い」のとおりに、滅菌蒸留水を用いて溶解します。
2. 続いて、カルシウムイオン、マグネシウムイオンフリーの無血清培地またはpH7~9の緩衝液を用いて、フィブロネクチンを希望の濃度に希釈します。表面をまんべんなくコーティングできるように最終溶液量を調製してください。
例)最終のコーティング濃度が5 µg/cm2の場合、基質を50 µg/mLに希釈し、35 mmディッシュには1 mL、60 mmディッシュには3 mL 添加してください。
注意:調製したHFN溶液にはCAPSの成分が含まれており、カルシウムイオンと/またはマグネシウムが入った緩衝液や培地を用いると、不溶性の金属水酸化物を形成することがあります。希釈液の緩衝能がpHを8以下に下げるものであれば、これは起こりません。
3. 培養表面に希釈した基質を適量添加してください。
4. 室温で1時間インキュベートします。
5. 残った基質を吸引してください。
6. 滅菌蒸留水で穏やかにリンスします。底面をひっかいてしまわないように気を付けてください。
7. プレートはすぐに使用することができます。滅菌状態が維持されれば、2~8℃で、乾湿いずれでも保管することができます。