コーニングインコーポレイティッド(NYSE: GLW)は本日、2018年第1四半期の業績を発表しました。
ニュースサマリー:
- 第1四半期業績は、堅調な2018年見通しを裏付ける結果に。
- GAAPおよびコア売上高は25億USドル。それぞれ前年同期比5%増、同4%増。
- GAAP一株損失は0.72USドル。これは、コーニングの為替ヘッジ契約に関連して生じた現金支出を伴わない時価評価損失によるもの。
- コア一株利益は0.31USドル
- 通年売上高110億USドル達成にむけて順調な滑り出し。また、下半期には投資効果による生産能力および利益率が拡大することもあり、堅調な2018年業績予測は変わらず。
- オプティカルコミュニケーション部門、スペシャリティマテリアルズ部門、エンバイロメンタルテクノロジー部門、ライフサイエンス部門は引き続き伸長を予測。
- ディスプレイテクノロジー部門のガラス価格環境はこの10年で最高の状況。2018年通年の価格低下率が一桁台半ばにまで改善するという、重要な節目に達するものと予測。
- 戦略と資本配分の枠組みはさらに前進
- 2018年第1四半期には株主に9億5,300万USドルを還元し、同枠組みの発表以来の還元額の総額は100億USドル。
- 短期・長期双方の成長機会を逃さない事業体制の整備に向けた投資を継続。
ウェンデルP.ウィークス、会長、CEO兼社長は次のようにコメントしています。「2018年第1四半期は、幸先の良いスタートを切ることができました。戦略と資本配分の枠組みの継続的実行においても重要な進展を見せています。複数の部門でフル稼働が続いており、お客様の需要に対応するため様々な生産量拡大の取り組みが進んでいます。これらの取り組みによる増産により、2018年下半期には、売上や利益の拡大に弾みがつくことが期待できます。」
戦略と資本配分の枠組みの進捗状況
ウィークスは、戦略と資本配分の枠組みについて次のようにコメントしています。「枠組みの全ての目標に対する進捗はこれまで同様申し分ありません。我々は、短期/長期双方の成長を実現するべく順調に歩みを進めています。」
コーニングの戦略と資本配分の枠組みでは、2016-2019年における、当社のリーダーシップの優先事項を定めています。この枠組みのもと、コーニングは、株主の皆様に少なくとも125億USドルの資本を還元するとともに、成長機会に対する100億USドルの投資を計画しています。2015年10月発表以来、コーニングは今期の9億5,300万USドルを含めて、株主の皆様に合計で100億USドルの資本を還元してきました。
第1四半期の進捗のハイライトには、以下のような顧客およびプラットフォームの獲得ならびに新商品・市場開発での進展等が挙げられます。:
- ノースカロライナ州ダラム郡の大規模新工場で、革新的な医薬品用ガラスパッケージソリューション、Corning Valor® Glassの生産を発表。Merck & Co.やPfizer Inc.をはじめとする顧客との協働により実現。
- 大規模データセンタおよび通信事業者向けに重要な新製品を複数投入:
- Rocket Ribbon™ 超高密度ケーブルは、同じダクトスペースで、他の高密度リボンケーブルと比べて設置時間を最大30%短縮でき、より大容量のケーブルの敷設が可能。
- British Telecom およびInfineraと共同で発表したTXF™ ファイバは、400Gという最高クラスの光高速通信に対応し、光ファイバあたり最大55テラビット/秒の性能を実証。
- ガラスおよびコンポーネントのイノベーションを通じて、引き続きモバイルコンシューマーエレクトロニクス機器に付加価値を提供。:
- モバイルワールドコングレスでCorning® Gorilla® Glassを搭載したモバイル機器13機種が発表され、うち5機種は前面および背面にGorilla Glass 5を採用。
- Vibrant® Gorilla Glassが、Acer(Swift 3ノートブック)およびMotorola(交換可能なMoto ZスマートフォンのバックカバーのStyle Shell Moto Mods)に採用。
- ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF)プラットフォームの受注獲得増により、この重要な新テクノロジー分野における市場リーダーシップを加速。
- 2017年発行特許件数は過去最高の563件と発表。ガラス、セラミックス、光学物性のイノベーションにおけるリーダーシップを強化。
コーニングは、短期的・長期的な売上成長機会を得るために、様々な市場アクセスプラットフォームに投資を行っています。:
- 2020年までにオプティカルコミュニケーションでの売上高50億USドル達成。
- モバイルコンシューマーエレクトロニクスにおいて、今後数年間で売上倍増。
- ディスプレイにおいて安定した利益の維持と新分野での受注獲得。
- GPF事業を5億USドル規模に引き上げるとともに、オートモーティブで新たなガラス事業を創出。
- ライフサイエンスヴェッセルにおいて底上げを図るとともに、大規模な医薬品用パッケージ事業を創出。
トニー・トリペニー、シニアヴァイスプレジデント兼CFOは、次のようにコメントしています。「以前お伝えしたように、コーニングは現在、戦略と資本配分の枠組みにおいて、長期的な成長に向けて集中的な投資を行っています。すでに実行中のものについては順調に進んでおり、今後複数の大規模拡張プロジェクトも開始されます。今年下半期中にこうした新たな生産能力が軌道に乗ることにより、売上と利益の大幅な伸長を期待しています。」
第1四半期および通年の業績および比較
(単位は百万USドル。ただし一株利益の金額を除く。)
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
GAAP純売上高 |
| $ | 2,500 |
| $ | 2,637 |
| (5%) |
| $ | 2,375 |
| 5% |
GAAP純利益(損失) |
| $ | (589) |
| $ | (1,412) |
| 58% |
| $ | 86 |
| nm |
GAAP一株利益 |
| $ | (0.72) |
| $ | (1.66) |
| 57% |
| $ | 0.07 |
| nm |
コア売上高 |
| $ | 2,513 |
| $ | 2,675 |
| (6%) |
| $ | 2,421 |
| 4% |
コア利益 |
| $ | 299 |
| $ | 455 |
| (34%) |
| $ | 376 |
| (20%) |
コア一株利益 |
| $ | 0.31 |
| $ | 0.46 |
| (33%) |
| $ | 0.36 |
| (14%) |
Non-GAAPによる数値。GAAPによる数値とNon-GAAPによる数値の調整については、このニュースリリースに続く表やコーニングウェブサイトでご覧いただけます。 2018年第1四半期より、コーニングは部門別売上高および純利益のGAAPを変更しました。この新たな計算方法に基づき、過去の四半期についても再調整しています。詳細については、「コーニング、2017年GAAP部門別データを再計算」をご参照ください。
部門別業績と展望
ディスプレイテクノロジー部門:
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 745 |
| $ | 783 |
| (5%) |
| $ | 782 |
| (5%) |
税引前純利益 |
| $ | 234 |
| $ | 263 |
| (11%) |
| $ | 310 |
| (25%) |
純利益 |
| $ | 185 |
| $ | 208 |
| (11%) |
| $ | 245 |
| (24%) |
第 1 四半期、ディスプレイテクノロジー部門の第1四半期売上高は7 億 4500 万USドル、純収益は1 億 8500 万USドルとなりました。第1四半期、LCDガラス生産量は前期比一桁台前半の減少となりましたが、これは例年通りの季節変動であり、市場の動向にも沿った結果でした。
また、価格低下は2010年以降最も好ましくなりました。コーニングは、こうした傾向が2018年を通じて継続し、通年の価格低下率が一桁台半ばにまで改善するという重要な節目に達するものと予想しています。
2018年通年のLCDガラス生産市場に関しては、テレビ画面の大型化が続く中で、一桁台半ばの成長を見込んでいます。また、合肥(中国)におけるBOEの10.5世代ガラス需要および生産能力拡大により、当社の生産量は市場のスピードを上回るものと予想しています。
オプティカルコミュニケーション部門:
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 886 |
| $ | 928 |
| (5%) |
| $ | 818 |
| 8% |
税引前純利益 |
|
| 143 |
|
| 130 |
| 10% |
|
| 145 |
| (1%) |
純利益 |
| $ | 109 |
| $ | 99 |
| 10% |
| $ | 110 |
| (1%) |
オプティカルコミュニケーション部門の第1四半期売上高は8%増の8億8600万USドル、純利益は前年同期並となりました。売上高成長は主に、データセンタおよび通信事業者向け製品が好調だった事によるものです。
2018年通年売上高は、3Mの通信市場部門の承認待ち買収による貢献分を除き、約10%増と予想しています。
スペシャリティマテリアルズ部門:
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 278 |
| $ | 393 |
| (29%) |
| $ | 300 |
| (7%) |
税引前純利益 |
|
| 58 |
|
| 111 |
| (48%) |
|
| 72 |
| (19%) |
純利益 |
| $ | 46 |
| $ | 88 |
| (48%) |
| $ | 57 |
| (19%) |
スペシャリティマテリアルズ部門の第1四半期売上高は2億 7800 万USドル、純利益は4600 万USドルとなりました。
2018年通年売上高は、前年を上回るものと予想しています。ただしその成長率は、今年下半期の発売に向け順調に進んでいる次世代Corning® Gorilla® Glassなど、当社のイノベーションを顧客がどの程度採用するかによって変動することが予想されます。
エンバイロンメンタルテクノロジー部門:
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 322 |
| $ | 291 |
| 11% |
| $ | 275 |
| 17% |
税引前純利益 |
|
| 66 |
|
| 54 |
| 22% |
|
| 56 |
| 18% |
純利益 |
| $ | 52 |
| $ | 43 |
| 21% |
| $ | 44 |
| 18% |
エンバイロメンタルテクノロジー部門の第1四半期売上高は、前年同期比17%増の3 億 2200 万USドル、純収益は同18%増の5200 万USドルとなりました。これは主に、自動車市場において好調が持続したことや、大型ディーゼル市場における継続的改善、 GPF事業の強化によるものです。
2018年通年売上高は、前年比約10%の成長を見込んでいます。
ライフサイエンス部門:
|
| Q1 |
| Q4 |
| 増減率% |
| Q1 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 232 |
| $ | 225 |
| 3% |
| $ | 210 |
| 10% |
税引前純利益 |
|
| 34 |
|
| 30 |
| 13% |
|
| 30 |
| 13% |
純利益 |
| $ | 27 |
| $ | 24 |
| 13% |
| $ | 24 |
| 13% |
ライフサイエンス部門の第1四半期売上高は、前年同期比10%増、純利益は同13%増となり、引き続き市場成長を上回りました。2018年通年売上高は、前年比一桁台半ばのプラス成長と予想しています。
今後の説明会について
コーニングは、2018年4月26日(木)東部夏時間午前11時より、コーニングガラスミュージアムのオーディトリアムにおいて、年次株主総会を開催します。当日の様子は、ライブオーディオウェブキャストで配信します。オーディオウェブキャストをお聴きになるには、 コーニングのIR情報ウェブサイトinvestor.corning.comにアクセスし、「News and Events」タブの「Events and Presentations」をクリックして「年次株主総会(annual shareholder meeting)」を選択してください。
また、5月16日にボストンで開催される第46回J.P.モルガングローバルテクノロジー・メディア・コミュニケーション年次カンファレンスに参加します。5月31日には、ニューヨークシティで開催される第34回バーンスタイン年次戦略的意思決定カンファレンスに出席します。
第1四半期のカンファレンスコールについて
コーニングは4月24日(火)の東部夏時間午前8時30分より、 第1四半期のカンファレンスコールを開催します。開始時刻の約10-15分前にフリーコール (800) 230-1074あるいは国際アクセス番号(612) 288-0329 までお電話ください。リーダーはNICHOLSONです。ライブオーディオウェブキャストをお聴きになるには、 コーニングのIR情報ウェブサイトinvestor.corning.comにアクセスし、「News and Events」タブの「Events and Presentations」をクリックして「第1四半期カンファレンスコール(first-quarter conference call)」を選択してください。ウェブキャストのリプレイはコール終了後ご覧いただけます。
本プレスリリースの情報の表示について
Non-GAAP財務指標は、GAAP(一般に公正と認められた会計原則)またはそれに代わるものに準拠していません。コーニングの Non-GAAPの財務指標は、一般的な経済状況や企業活動において、基本となるファンダメンタルやトレンドを反映していないイベントによって引き起こされる項目の影響を排除しています。コーニングはNon-GAAPの財務指標の開示が、基本的な業績のトレンドを隠す恐れがある項目による影響を除いた財務成績を分析する助けになると考えています。これらのNon-GAAP指標と直接比較可能なGAAP指標との違いは、コーニングのウェブサイトのinvestor.corning.comのページの”Financials”の中の”Quarterly Results”内で参照することができるほか、当社ウェブサイト上プレスリリースの付属資料でもご確認いただけます。
将来の見通しに関する注意点
本リリースには、1995年米国民事訴訟改革法の定義による「将来の見通しに関する記述」が記載されています。こうした記述は、コーニングの業績および事業運営に関する現時点での予測や想定に基づくものであり、重大なリスクや、本質的には不確定な事象が含まれます。こうしたリスクには、グローバルなビジネスの影響、財政・経済および政治的状況、関税及び輸入税、米ドルと他国通貨(主に日本円、ニュー台湾ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン)の為替変動、製品需要および業界の生産能力、競合製品や価格設定、重要な部品および材料の入手可能性やコスト、新製品の開発と商品化、大手顧客からの注文や需要、計画レベルの四半期配当の支払いや株買い戻しに影響をもたらす可能性があるキャッシュフローや収益等の量と時期、テロ活動・サイバー攻撃・武装紛争・政情/財政不安・自然災害・大規模な健康衛生問題による事業中断の可能性、設備・施設・ITシステムまたはオペレーションの予期せぬ停止、規制や法令の策定による影響、予測顧客需要レベルに沿った資本支出調整能力、テクノロジー変化の速度、特許の執行および知的財産保護能力、営業秘密、不利な訴訟、製品コンポーネントの性能に関する問題、重要な社員の保持、主にディスプレイテクノロジー部門における顧客の収益ある事業活動の維持能力や継続的活動および製造施設拡張への投資のための資金調達能力および期限内の債権支払能力、大口顧客の損失、2017年減税雇用法(Tax Cuts and Jobs Act)を含む税制改正、法律制定や政府規制その他政府の活動および調査等があります。
これらの諸リスクその他要因の一覧については、Form 10-Kの年次報告書およびForm 10-Qの四半期報告書に記載されたリスク要因と将来の見通しに関する記述を参照ください。将来の見通しに関する記述は、あくまで作成日時点における情報であり、コーニングは、新たな情報または今後発生する事象に照らしてそれらを更新する義務を負うものではありません。
デジタルメディアによる情報開示について
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コーニングについて
コーニング(www.corning.com)は、材料科学における世界的有数のリーディングイノベーターとして、創業以来165年以上にわたり人々の暮らしを変える発明を重ねてきました。ガラス科学、セラミックス科学、光学物性に関する圧倒的な専門知識と、強力な製造・エンジニアリング能力を武器に、産業に変革をもたらし人々の暮らし向上につながるような、様々な定番製品を開発してきました。研究開発およびエンジニアリングへの継続的投資、革新的な材料およびプロセスの独自の組み合わせ、そして各業界で世界をリードするお客様との深い信頼に基づく協力関係により、大きな成果をあげてきました。
コーニングの能力は幅広く応用可能で相乗的な効果を発揮します。こうした能力を武器に、絶え間ない市場ニーズの変化に応えるべく進化し、変動の激しい業界において新たな機会の獲得を図るお客様をサポートしています。現在事業を展開している市場には、オプティカルコミュニケーション、モバイル消費者向けエレクトロニクス、ディスプレイテクノロジー、自動車、ライフサイエンス研究容器等があります。また、業界をリードする当社製品・技術として、耐傷性に優れた携帯デバイス向けカバーガラス、最先端ディスプレイ向け精密ガラス、高速通信ネットワーク向け光ファイバ、無線技術、先進通信ネットワーク向け接続ソリューション、創薬・創剤の加速化を実現する高信頼製品、 乗用車・トラック向け排ガス浄化技術などが挙げられます。