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最初から

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Corning® FLORA®担体は、エンジン始動直後に有害な排ガスを除去します

寒い冬の日にイグニションをオンにし、シートベルトを締め、ミラーを調節し、駐車場からゆっくり発進するとき、車は、320キロメートルの高速道路を走行するときよりも多量の有害ガスを排出します。

これはドライバーの責任ではありません。今日のほとんどの車の標準運転手順です。

以前と比べて今日の車の排ガスはかなりクリーンになっているはずではなかったでしょうか。

確かにクリーンになっています。いったんエンジンが温まると、コーニングの空気清浄担体などの部品は、車の排気管から出る空気質を劇的に改善します。

しかし、低温始動時の排気(エンジン始動から約60秒間排出される有毒なガス)は、エンジン運転サイクルの中で最も有害です。実際、1回の平均的走行において、有害ガスの70パーセント以上がこのエンジン始動直後の低温始動時に排出されます。

これは、エンジンの排気ガスによって触媒が温まり、 触媒コンバータ内で 触媒  反応の  開始温度に達するまで、触媒が最大の処理効率を発揮しないためです。世界の規制当局と市民は、自動車排出ガスの継続的削減を期待しているため、コーニングの開発者は、この重要な最初の1分間に研究の焦点を絞りました。

この結果開発されたCorning® FLORA®担体は、触媒温度の素早い上昇によってエンジン始動直後に発生する有害ガスを削減します。FLORA担体は、排ガス規制製品の開発と製造における40年以上の専門知識を活かした、コーニングの革新的な最新空気清浄技術の1つです。

コーニングのその他の空気清浄製品と同様に、FLORA担体には、耐熱性に優れ、軽量かつ膨張性の低いコーディエライトセラミックが使用されています。また、FLORA担体独特の組成により、構造的および熱機械的な完全性を維持しながら、標準の担体よりもはるかに低い質量(最大35%)を達成しています。

高い耐久性を備えた超低質量のFLORA担体は、始動したエンジンの熱を急速に吸収するため、触媒コーティングの温度は従来の担体 よりも早く (多くの場合、数秒早く)上昇して、完全な熱効率に達します。

これにより、低温始動時の規制排気量が最大20%改善されるため、米国のSULEV30など、今後の大半の排出規制値に適合することができます。さらに、システムの最適化によって貴金属触媒も節約できます。

低温始動時には、排気ガス温度の上昇に多くの燃料が消費されますが、FLORAの場合は、低い熱で触媒がライトオフ温度に達するため、低温始動時のこの燃料消費を削減できます。FLORA担体はこういった特性を持ちながら、コーニングのその他の担体と同様の優れた耐久性も備えています。

他の業界では、触媒コーティングに貴金属を使用するなどして低温始動時の有害な排気を低減していますが、この方法はコストがかかるうえ、依然として低温始動時に多くの燃料を消費します。このため、ホンダなどの自動車メーカーは、低温始動時の排気問題に最適な解決策としてFLORA を使用しています。2016年以来、 ホンダ の米国モデルでは主なプラットフォームにFLORAを搭載しています。

FLORAの利点は、小型ガソリン車とディーゼル車の両方で活用できる可能性があります。

エンジン低温始動時の有害な排出物の大部分はガス物質ですが、炭素微粒子も含まれていることがよくあります。 ガソリン車に対してより厳しい微粒子規制が施行されているヨーロッパや中国では、自動車メーカーは Corning DuraTrap® GCフィルタ を使用して微粒子物質を効率的に除去し、排ガスを浄化しています。

コーニングは数十年間にわたり、私たちが吸う空気をよりクリーンで安全にするためにイノベーションを進めながら、お客様と密接に協力して、要件を満たすソリューションを開発しています。