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マトリゲル基底膜マトリックスの種類にはどんなものがありますか?

通常のマトリゲル基底膜マトリックス、成長因子類の含有量を少なくしたグロースファクターリデュースト、フェノールレッドを除いたフェノールレッドフリー、たんぱく質の濃度が約2倍の高濃度マトリゲル基底膜マトリックスがあります。その他にもフェノールレッドフリーの成長因子類の含有量を少なくしたものもあります。

*フェノールレッドはエストロジェン活性を示すことがあります。

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マトリゲル基底膜マトリックスにはどのような成分がふくまれていますか?

下記表をご参照ください。その他の成分については、下記へお問合せ下さい。

    ScientificSupportJP@corning.com

 

下記表注
*n.a. (not applicable)

**n.d. (not determined)

,
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マトリゲル基底膜マトリックスに含まれるラミニンは、どのアイソフォームですか?
マトリゲル基底膜マトリックスに含まれるラミニンは、Laminin-111です。
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マトリゲル基底膜マトリックスの溶かし方はどのようにしたらよいでしょうか?
−20℃の冷凍庫から出した後、低温室あるいは冷蔵庫内で氷上に静置、または4℃の冷蔵庫に移して一晩かけて溶かしてください。使用する冷蔵庫は、霜取り装置がないものをお勧めします。また、開け閉めをよく行う冷蔵庫を使用したり、冷蔵庫のドア付近にマトリゲル基底膜マトリックスを置いておきますと、庫内温度の上昇により一部がゲル化する場合もありますのでご注意ください。(ゲル化する心配がある場合は、低温室内で氷上に静置し、溶かしてください。)
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マトリゲル基底膜マトリックスを解凍したのに、一部がゲル化しています。どうしたらよいでしょうか?
冷蔵庫の温度変化によって、一部がゲル化した可能性があります。低温室あるいは冷蔵庫内で氷上に静置して溶かしてください。または、もう一度−20℃で凍結後、解凍し直してください。
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毎回少量しかマトリゲル基底膜マトリックスを使用しません。残ったものはどのように保存するのが適当ですか?
初回の解凍時に小分けにして、−20℃〜−80℃で保存することをお勧めします。同じサンプルで、凍結融解を何度も繰り返さないでください。
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マトリゲル基底膜マトリックスの色がいつもと違うのですが?
マトリゲル基底膜マトリックスはpHの調整を行っておりませんので、黄色からピンク色まで製品にばらつきがあります。CO2インキュベーター内で、無菌的に空気にふれさせて、pHを安定させると色が中性付近に安定し、通常の赤色に戻ります。(溶かしてビンの中の空気に触れるだけで、色が戻ることもあります。)
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マトリゲル基底膜マトリックスをセルフコートするにはどうしたらよいでしょうか?
3種類(Thick gel、Thin gel、薄層コート法)の方法をご紹介しております。詳しくは製品に添付される説明書を参照してください。
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コート製品でマトリゲル基底膜マトリックスと薄層マトリゲル基底膜マトリックスの2種類がありますが、違いは何ですか?
マトリゲル基底膜マトリックスを希釈せず、約10mg/mlの濃度で1〜2mmの厚さでコートしたものが通常のマトリゲル基底膜マトリックス製品です。薄層マトリゲル基底膜マトリックスは、希釈したマトリゲル基底膜マトリックスを100μg/cm2でコートし、蒸発乾固させたものです。細胞をゲル上で培養したい場合、通常のマトリゲル基底膜マトリックスコートを使用し、上皮細胞などの接着を強化する目的で使用する場合には薄層マトリゲル基底膜マトリックスコートを使用します。
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薄層コーティングを自分で行う場合は、どの程度の量を目安にすればいいでしょうか?
Corningが販売している薄層コート製品は、100μg/cm2でコートされています。セルフコートの際は、こちらを目安に、ご自分が使用する細胞に適した濃度をご検討下さい。
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マトリゲル基底膜マトリックスからの細胞回収はどのようにしたらよいでしょうか?
Corningでは、細胞回収にご使用できる試薬を2種類ご用意しております。ディスパーゼ(Cat#354235)はメタロプロテアーゼであり、トリプシンやコラゲナーゼより穏やかに、かつ効率的に細胞を単離することができます。ディスパーゼは、コラーゲンIVやフィブロネクチンと少量のコラーゲンIを分解しますが、コラーゲンVとラミニンは分解しません。

一方、セルリカバリーソリューション(Cat#354235)は酵素消化、高温での長時間によるインキュベーションなしに2〜8℃でマトリゲル基底膜マトリックスを脱重合させます。よって、細胞はインキュベーション時の生化学的変化を回避でき、細胞表面レセプターや接着分子の分解をおさえて回収できます。セルリカバリーソリューションは、反応温度が低いため細胞からmRNAやタンパクを回収したい場合に適しています。両製品共にマトリゲル基底膜マトリックスを物理的に壊してから使用すると、多少細胞回収までの時間が短くなります。どちらを選択するかは、細胞回収後の目的(タンパク抽出、DNA抽出、RNA抽出、継代)に応じて、お選びください。
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マトリゲル基底膜マトリックスには自家蛍光はありますか?
マトリゲル基底膜マトリックスには自家蛍光はありません。しかし、蛍光抗体の非特異的結合によりバックグラウンドが高くなることがあります。これはブロッキングにより減らすことができます。また、通常のマトリゲル基底膜マトリックスにはフェノールレッドが含まれておりますので、色の検出(蛍光など)を行う場合には、フェノールレッドフリータイプのマトリゲル基底膜マトリックスをご使用ください。
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マトリゲル基底膜マトリックスを使用した血管新生の実験はどのように行うのでしょうか?

マウスの皮下に直接マトリゲル基底膜マトリックスを注射します。マトリゲル基底膜マトリックスに血管が伸長してきますので、その様子を観察します。

まずは通常のタンパク濃度のマトリゲル基底膜マトリックスをお試しください。マトリゲル基底膜マトリックスは、室温で速やかにゲル化しますので、使用する器具を充分冷やしてください。詳しいアプリケーションに関しましては、こちらをご覧ください。移植後取り出す際、ゲルが崩れやすいなど不便を感じる時は、高濃度マトリゲル基底膜マトリックスをお試しください。

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血管新生の実験を行いました。結果の評価はどのように行えばいいでしょうか?
Hemoglobin測定試薬で含まれるヘモグロビンを測定したり、蛍光試薬を血中に注入して測定した論文が出されています。

ヘモグロビン測定
Mol Cancer Res. 2004 May;2(5):281-8.
Nucleosomes bind fibroblast growth factor-2 for increased angiogenesis in vitro and in vivo.
Tanner JE, Forté A, Panchal C.

FITC-Dextran測定
J Cell Sci. 2005 Aug 15;118(Pt 16):3759-68.
VEGF-A and FGF-2 synergistically promote neoangiogenesis through enhancement of endogenous PDGF-B-PDGFRbeta signaling.
Kano MR, Morishita Y, Iwata C, Iwasaka S, Watabe T, Ouchi Y, Miyazono K, Miyazawa K.

FACSでの測定
J Immunol Methods. 2009 Mar 15;342(1-2):78-81. Epub 2008 Dec 25.
Matrigel cytometry: a novel method for quantifying angiogenesis in vivo.
Adini A, Fainaru O, Udagawa T, Connor KM, Folkman J, D'Amato RJ.
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癌細胞の生着率を高めるためにヌードマウスにマトリゲル基底膜マトリックスをインジェクションしようと思います。どのマトリゲル基底膜マトリックスが適当ですか?

まずは通常のタンパク濃度のマトリゲル基底膜マトリックスをお試しください。マトリゲル基底膜マトリックスは、室温で速やかにゲル化しますので、使用する器具を充分冷やしてください。移植後取り出す際、ゲルが崩れやすいなど不便を感じる時は、高濃度マトリゲル基底膜マトリックスをお試しください。

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ヒトES細胞用のマトリゲル基底膜マトリックスはありますか?

カタログ番号:354277がヒトES細胞用マトリゲル基底膜マトリックスになります。また、京都大学再生医科学研究所附属幹細胞医学研究センターによる本製品を用いたhES細胞培養評価の技術資料もご用意しております。