幸い、メーカーがこうした課題をある程度克服する際に役立つ解決策があります。例えば、細胞製造用の閉鎖系は、さまざまな形でリスク低減につながります。「閉鎖系が選ばれる最大の理由は、コンタミネーションのリスクを低減できる点にあります」(Tsai氏)。Tsai氏によれば、閉鎖系は、マニュアルで細胞や培地を操作する必要がないため、規制要件やGMP要件を遵守しやすくなります。
Tsai氏は、マニュアル操作を減らすために、細胞培養容器のハンドリングにロボットシステムを使うメーカーもあるとして、次のように語ります。「しかし、特に新たな製造プロセスを開始しようとしている小規模メーカーにとっては、ロボット導入は大きなコスト負担になります。その場合、コーニングの閉鎖系であれば、比較的経済性に優れたアプローチが実現します」。またCorning CellSTACK® 培養チャンバーなどの多層型閉鎖系容器は、コネクターかチューブ溶着によるマニフォールド接続に対応し、培地送液・排出作業はポンプで自動化できます。こうすることで、手間を省き、ハンドリング中のヒューマンエラーの可能性を抑えることができます。コーニングの閉鎖系容器は、優れた性能と再現性の高さで確かな実績があります。また、コーニングは、供給に関わるリスクを軽減するため、供給体制を整えています。
Sharma氏によると、コーニングの閉鎖系には、一貫した表面化学特性という利点もあります。「フラスコなど、さまざまな小スケール用容器に始まり、最大の量産スケールに至るまで、コーニングは一貫して同じ表面化学特性を維持しています。ですから、最初はCellBIND 表面で細胞を培養していて、後にスケールアップやスケールアウトのモデルに移行する際、プロセス開発の必要がありません」。
コーニングの閉鎖系製品は、プラグ&プレイ式の互換性が確保されているため、開発・製造プロセスのあらゆる段階でニーズに合わせて容器を容易に変更でき、再現性を損なうこともありません。例えば、前臨床段階の細胞生物学実験の実施、製剤製造に向けたスケールアップ、製造施設の移転といった節目に、同一の表面化学特性を持つコーニングの容器を使うことにより、細胞増殖環境への変化を最小限に抑えることができます。