誘引物質は、下側(basolateral側)に入れてください。誘引物質はゆっくりと上側(apical側)へと拡散し、細胞を誘導する濃度勾配ができます。実験の詳しい手順は、ユーザーズガイドに従ってください。よく使用される誘引物質は、血清です。任意のグロースファクターや薬剤も使用できます。
プロトコール(英語)(44.4KB)
プロトコール(日本語)(470KB)
BioCoat™マトリゲルインベージョンチャンバーを、ウェルの刻み(ノッチ)に正しくセットし、泡が入らないよう操作することは重要です。誘引物質含有培地や、コントロール用培地を、コンパニオンプレートのウェルに入れます。無菌的な手技にて、培地を入れたコンパニオンプレートのウェルに、インサートをセットします。泡を防ぐため、インサートをやや斜めに傾けながら培地に浸し、刻み(ノッチ)に合わせてセットします。
中央部に大きめの泡が入ったときは、浸潤を始める前に、インサートをゆすって泡を逃したり、インサートをセットしなおす、下側の培地を出し入れするといった方法で、泡を除いてください。何度もインサートをセットしなおしたり、培地を出し入れすると、かえって泡が増えることがありますので、注意してください。
また、インキュベーション後にメンブレンやインサートのふちに引っかかっているような小さな泡は問題ありません。
製品を-20℃の冷凍庫から取り出し、室温に戻してください。インサートがコンパニオンプレートのウェルの刻み(ノッチ)にセットされていることを確認します。あらかじめ温めておいた重炭酸塩ベースの培地をインサートに加えます。添加培地量は、下記に従ってください。5% CO2インキュベーター内で、2時間水和を行います。
注意:全てのインサートを一回の実験で使用しない場合、使用する分だけを溶かしてください。凍結融解を繰り返すと、マトリゲルのコーティングが劣化します。製品は、無菌条件下で封を開け、無菌操作にてコンパニオンプレートに移します。使用しないインサートは、すぐにパッケージの封を閉じ、-20℃の冷凍庫に戻してください。
インサート内の培地はあらかじめ捨てて、湿った綿棒で拭ってください。底が下の床面に当たらないようにインサートは斜めに持ち、細胞をしっかりと拭い取ってください。このとき、メンブレンが外れないように力を加減してください。また、隅の部分を取り残すことがあるので隅にも綿棒を当ててください。
メンブレンは、染色が終了するまで切り取らないでください。切り取りの専用器具はありませんが、#11の外科用メスなどで枠から切り取ってください。切り取ったメンブレンはすぐに細胞がいる方を下に向けてスライドグラスにおき、上から封入液で封じて、カバーガラスを被せます。