スタンダード(ノントリートメント)は、ポリスチレンを射出成型に注入しただけで、特別な表面処理を行っていません。一般的に、疎水性で、細胞の接着が弱い表面です。
エンハンス処理は、疎水性のプラスチック表面を親水性に変化させ、親水性を増しています。この処理によって、抗体のようなタンパクとの結合力が増しているので、イムノアッセイ等にお勧めです。
細胞培養表面処理は、ポリスチレンの表面にチャージを与える処理を行う事で、細胞が接着しやすいように工夫してあります。この処理では一度真空にしたチャンバーに一定濃度の酸素を満たした後、プラズマ放電を行い、プラスチック表面を酸化させます。こうしてできた表面は負電荷をもっています。
プライマリアでは酸素の他にアンモニアガスを加え、プラズマ放電を行うため、プラスチック表面には負電荷と正電荷が混在し、接着しにくいプライマリー細胞(初代細胞)や神経細胞の接着を促進することができます。
表面電荷の模式図はこちらをご覧ください。