コーニングインコーポレイティッド(NYSE: GLW)は本日、2018年第2四半期の業績を発表しました。
ニュースサマリー:
- 第2四半期、各部門で売上高が前年を上回り堅調な業績を達成
- GAAP売上高は前年比10%増の27億USドル
- コア売上高は前年比9%増の28億USドル
- GAAP一株利益は0.78USドル。これは、コーニングの為替ヘッジ契約に関連して生じた現金支出を伴わない時価評価利益によるもの
- コア一株利益は0.38USドル
- 利益率拡大に向け順調に推移。2018年通年売上高は当初予測の約110億USドルを上回る約113億USドル(前年比10%増)に達する勢い
主な要因は以下の通り:- 堅調な市場需要および、生産能力拡大に成功
- オプティカルコミュニケーション部門の通年売上高予測が当初の前年比10%増から10%台後半まで上昇
- エンバイロメンタルテクノロジー部門の通年売上高予測が当初の前年比10%増から10%台半ばまで上昇
- ディスプレイテクノロジー部門は、安定した利益の維持に向けて着実に前進。ガラス価格低下は引き続き小幅にとどまる。新工場における10.5世代ガラスの生産拡大が予定通り進展
- 戦略と資本配分の枠組みはさらに前進
- 2018年第2四半期には株主に8億2,900万USドルを還元し、同枠組みの発表以来の還元額の総額は108億USドル
- 3Mの通信市場部門の買収完了
- 7月18日にCorning® Gorilla® Glass 6 をはじめとするモバイルコンシューマーエレクトロニクスデバイス向け革新的製品を発売
ウェンデルP.ウィークス、会長、CEO兼社長は次のようにコメントしています。「コーニングは、すでに確約した製品供給を達成するとともに、新たな成長機会を手にするために、事業活動や設備への集中的な投資を計画的に進めてきました。そして今、こうした投資が目に見える成果となって現れる段階を迎えており、第3四半期以降、需要増への対応や売上増大、収益性の大幅な改善を実現する準備が整いました。現時点で、通年売上高は約113億USドルに達する見込みです。」
戦略と資本配分の枠組みの進捗状況
コーニングの戦略と資本配分の枠組みでは、2016-2019年における、当社のリーダーシップの優先事項を定めています。この枠組みのもと、コーニングは、株主の皆様に少なくとも125億USドルの資本を還元するとともに、成長機会に対する100億USドルの投資を計画しています。2015年10月発表以来、コーニングは第2四半期の今期の8億2,900万USドルを含めて、株主の皆様に合計で108億USドルの資本を還元してきました。
ウィークスは、戦略と資本配分の枠組みについて次のようにコメントしています。「我々は、枠組みの目標に向けて素晴らしい進捗ペースを維持しており、戦略と資本配分の枠組みの目標の100%達成に向けて着実に歩みを進めています。」
主な進展:
- 3Mの通信市場部門の買収完了
- 市場展開規模の拡大、世界中の顧客へのアクセス向上
- オプティカルコミュニケーション部門の製品ポートフォリオ拡充
- 同部門の確固たる販売モメンタムにさらなる勢いをつける
- Corning Gorilla Glass 6その他の革新的製品の発売により、モバイルコンシューマーエレクトロニクスデバイスへの付加価値増を継続。Gorilla Glassはこれまでに60億台以上のデバイスに搭載
- ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF)および先進の自動車イノベーションにおける市場リーダーシップの維持
- GPFのグローバル生産100万個を達成。自動車メーカーが新たな規制への準備を進める中、合肥工場(中国)への設備投資を強化
- 合肥工場におけるCorning Gorilla Glass for Automotive Interiors加工能力設備への投資を発表
- Corning Valor Glassに関するMerck およびPfizerとの協働継続
- ノースカロライナ州ダラム郡に大規模生産工場を設立することを発表
- DCAT Sharp Sourcing カンファレンスにおいてPfizer と共同で発表
- 合肥工場にて、BOEのパネル生産に沿った世界初の10.5世代ガラスの増産を計画通り継続
コーニングは、以下の短期的・長期的な売上成長機会を得るために、様々な市場アクセスプラットフォームに投資を行っています。
- 2020年までにオプティカルコミュニケーションでの売上高50億USドル達成
- モバイルコンシューマーエレクトロニクスにおいて、今後数年間で売上倍増
- ディスプレイにおいて安定した利益の維持と新分野での受注獲得
- GPF事業を5億USドル規模に引き上げるとともに、オートモーティブで新たなガラス事業を創出
- ライフサイエンスヴェッセルにおいて底上げを図るとともに、大規模医薬品用パッケージ事業を創出
第2四半期の業績および比較
(単位は百万USドル。ただし一株利益の金額を除く。)
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
GAAP純売上高 |
| $ | 2,747 |
| $ | 2,500 |
| 10% |
| $ | 2,497 |
| 10% |
GAAP純利益 |
| $ | 738 |
| $ | (589) |
| nm |
| $ | 439 |
| 68% |
GAAP一株利益 |
| $ | 0.78 |
| $ | (0.72) |
| nm |
| $ | 0.42 |
| 86% |
コア売上高* |
| $ | 2,759 |
| $ | 2,513 |
| 10% |
| $ | 2,527 |
| 9% |
コア利益* |
| $ | 359 |
| $ | 299 |
| 20% |
| $ | 400 |
| (10%) |
コア一株利益* |
| $ | 0.38 |
| $ | 0.31 |
| 23% |
| $ | 0.39 |
| (3%) |
*Non-GAAPによる数値。GAAPによる数値とNon-GAAPによる数値の調整については、このニュースリリースに続く表やコーニングウェブサイトでご覧いただけます。
部門別業績と展望
トニー・トリペニー、シニアヴァイスプレジデント兼CFOは、次のようにコメントしています。「第2四半期、各事業部門の業績は予想通り、あるいは予想を上回る結果を収めました。通年売上高に関しても、当初の予測を上方修正し、現時点で前年から10%増の約113億USドルとしています。また、下半期には利益率も向上すると予想しています。」
「オプティカルコミュニケーション部門、スペシャリティマテリアルズ部門、エンバイロメンタルテクノロジー部門、ライフサイエンス部門は、今後も成長が続くものと予想しています。また、ディスプレイテクノロジー部門におけるガラス価格環境は、過去10年余りにおいて最もよい状況にあります。当社過去最大規模の生産能力拡大プロジェクトに関しては、複数が立ち上げ期間を終えており、生産性や効率が上昇しています。第3四半期には売上高および収益性の大幅な向上が見込まれており、我々はそこから更に高みを目指していきます。」
ディスプレイテクノロジー部門:
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 780 |
| $ | 745 |
| 5% |
| $ | 777 |
| 0% |
税引前純利益 |
| $ | 243 |
| $ | 234 |
| 4% |
| $ | 285 |
| (15%) |
純利益 |
| $ | 192 |
| $ | 185 |
| 4% |
| $ | 226 |
| (15%) |
ディスプレイテクノロジー部門の第2四半期売上高は、前年比、前四半期比ともに増加し、7億8,000万USドルとなりました。第2四半期のガラス価格環境は、過去10年余りで最も良い状況となりました。
コーニングは、第3四半期に通年の価格低下率が一桁台半ばにまで改善するという重要な節目に達するものと予想しており、またこの傾向は2019年に入っても継続すると見込んでいます。
第3四半期および2018年通年のLCDガラス市場に関しては、テレビ画面の大型化が続く中で、一桁台半ばの成長を見込んでいます。また、合肥(中国)における10.5世代ガラス生産拡大により、当社の出荷量は市場のスピードを上回るものと予想しています。第3四半期における、引き続くLCDガラス価格低下は、非常に小幅にとどまるものと見込んでいます。
オプティカルコミュニケーション部門:
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 1,023 |
| $ | 886 |
| 15% |
| $ | 882 |
| 16% |
税引前純利益 |
| $ | 191 |
| $ | 139 |
| 37% |
| $ | 163 |
| 17% |
純利益 |
| $ | 150 |
| $ | 109 |
| 38% |
| $ | 128 |
| 17% |
オプティカルコミュニケーション部門の第2四半期売上高は16%増となり、10億USドルを突破しました。また、純利益は前年比17%増でした。売上高成長は主に、データセンタおよび通信事業者向け製品が好調だった事によるものです。
第3四半期売上高は前年比約25%増と予想しています。これには、最近完了した3Mの通信市場部門の買収による売上貢献分が含まれます。
2018年通年売上高に関しては、既存事業で10%台前半の成長が見込まれるとともに、同買収による売上高
2億USドルが加わることで、前年比10%台後半の増加と予想しています。
スペシャリティマテリアルズ部門:
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 343 |
| $ | 278 |
| 23% |
| $ | 337 |
| 2% |
税引前純利益 |
| $ | 81 |
| $ | 58 |
| 40% |
| $ | 89 |
| (9%) |
純利益 |
| $ | 64 |
| $ | 46 |
| 39% |
| $ | 70 |
| (9%) |
スペシャリティマテリアルズ部門の第2四半期売上高は3億 4300 万USドルと前年比2%増となりました。
第3四半期売上高に関しては、革新的新製品の堅調な出荷に支えられ、前年比約10%増と予想しています。
エンバイロメンタルテクノロジー部門:
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 317 |
| $ | 322 |
| (2%) |
| $ | 263 |
| 21% |
税引前純利益 |
| $ | 68 |
| $ | 66 |
| 3% |
| $ | 48 |
| 42% |
純利益 |
| $ | 54 |
| $ | 52 |
| 4% |
| $ | 38 |
| 42% |
エンバイロメンタルテクノロジー部門の第2四半期売上高は、前年比21%増の3 億 1,700 万USドル、純収益は同42%増の5400 万USドルとなりました。すべての製品が成長に貢献しました。
こうした堅調な業績は第3四半期も継続するものと予想しており、前年比10%台後半の売上成長を見込んで
います。2018年通年売上高は、現時点で前年比約10%台半ばの成長と予想しています。
ライフサイエンス部門:
|
| Q2 |
| Q1 |
| 増減率% |
| Q2 |
| 増減率% | |||
純売上高 |
| $ | 245 |
| $ | 232 |
| 6% |
| $ | 221 |
| 11% |
税引前純利益 |
| $ | 39 |
| $ | 34 |
| 15% |
| $ | 28 |
| 39% |
純利益 |
| $ | 31 |
| $ | 27 |
| 15% |
| $ | 22 |
| 41% |
ライフサイエンス部門の第2四半期売上高は、前年比11%増、純利益は同41%増となり、引き続き市場成長を上回りました。第3四半期売上高は、前年比一桁台半ばの増加と予想しています。2018年通年売上高については、前年比一桁台半ばから後半の成長を見込んでいます。
今後の投資家向け説明会について
8 月 29 日、コーニングはシカゴで開催されるジェフリーズ セミコンダクター・ハードウェア・コミュニケーションインフラサミット2018に参加します。また、9月12日にラスベガスで開催されるドイツ銀行テクノロジー
カンファレンスでもプレゼンテーションを行います。
第2四半期のカンファレンスコールについて
コーニングは7月25日(水)の東部夏時間午前8時30分より、 第2四半期のカンファレンスコールを開催します。開始時刻の約10-15分前にフリーコール (800) 230-1766あるいは国際アクセス番号(612) 332-0228 までお電話ください。リーダーはAnn Nicholsonです。ライブオーディオウェブキャストをお聴きになるには、 コーニングのIR情報ウェブサイトinvestor.corning.comにアクセスし、「News and Events」タブの「Events and Presentations」をクリックして「第2四半期カンファレンスコーツ(second-quarter conference call)」を選択してください。ウェブキャストのリプレイはコール終了後ご覧いただけます。
本プレスリリースの情報の表示について
Non-GAAP財務指標は、GAAP(一般に公正と認められた会計原則)またはそれに代わるものに準拠していません。コーニングの Non-GAAP財務指標は、一般的な経済状況や企業活動において、基本となるファンダメンタルズやトレンドを反映していないイベントによって引き起こされる項目の影響を排除しています。コーニングは、Non-GAAP財務指標を開示することで、実際の事業活動のトレンド把握を妨げる項目の影響を除いた財務成績分析に役立つと考えています。これらのNon-GAAP指標と直接比較可能なGAAP指標との違いは、コーニングウェブサイトinvestor.corning.comの「Financials」タブの「Quarterly Results」で参照することができるほか、当社ウェブサイト上プレスリリースの付属資料でもご確認いただけます。
将来の見通しに関する注意点
本リリースには、1995年米国民事訴訟改革法の定義による「将来の見通しに関する記述」が記載されています。こうした記述は、コーニングの業績および事業運営に関する現時点での予測や想定に基づくものであり、重大なリスクや、本質的には不確定な
事象が含まれます。こうしたリスクや不確定な事象には、コーニングによる買収・売却その他同様の取引の影響、グローバルなビジネスの影響、財政・経済および政治的状況、関税及び輸入税、米ドルと他国通貨(主に日本円、ニュー台湾ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン)の為替変動、製品需要および業界の生産能力、競合製品や価格設定、重要な部品および材料の入手可能性やコスト、新製品の開発と商品化、大手顧客からの注文や需要、計画レベルの四半期配当の支払いや株買い戻しに影響をもたらす可能性があるキャッシュフローや収益等の量と時期、テロ活動・サイバー攻撃・武装紛争・政情/財政不安・自然災害・大規模な健康衛生問題による事業中断の可能性、設備・施設・ITシステムまたはオペレーションの予期せぬ停止、規制や法令の策定による影響、予測顧客需要レベルに沿った資本支出調整能力、テクノロジー変化の速度、特許の執行および知的財産保護能力、営業秘密、不利な訴訟、製品コンポーネントの性能に関する問題、重要な社員の保持、主にディスプレイテクノロジー部門における顧客の収益ある事業活動の維持能力や継続的活動および製造施設拡張への投資のための資金調達能力および期限内の債権支払能力、大口顧客の損失、2017年減税雇用法(Tax Cuts and Jobs Act)を含む税制改正、法律制定や政府規制その他政府の活動および調査等があります。
これらの諸リスクその他要因の一覧については、Form 10-Kの年次報告書およびForm 10-Qの四半期報告書に記載されたリスク要因と将来の見通しに関する記述を参照ください。将来の見通しに関する記述は、あくまで作成日時点における情報であり、コーニングは、新たな情報または今後発生する事象に照らしてそれらを更新する義務を負うものではありません。
ウェブによる情報開示について
企業ウェブサイトおよびソーシャルメディアチャネルを用いた重要情報の開示に関する米国証券取引委員会(SEC)のガイダンスに基づき、コーニングインコーポレイティッド(以下「コーニング」)は、投資家、メディアおよびその他利害関係者の皆様に対して、コーニングウェブサイト(http://www.corning.com/worldwide/en/about-us/news-events.html)を、投資家にとって重大とみなされ得る情報など当社に関する重要情報や、本プレスリリースまたは他のプレスリリースの補足情報を発表する場として使用することをお知らせします。ウェブサイトおよびコーニングが利用しているソーシャルメディアのリストは、随時、当社メディアおよびウェブサイト上で更新していきます。投資家、メディアおよびその他利害関係者の皆様におかれましては、SECへの提出書類、プレスリリース、カンファレンスコール、ウェブキャストに加え、上記ウェブサイトおよびソーシャルメディアチャネルを通じて発表する情報をご確認いただきますようお願いします。
コーニングについて
コーニング(www.corning.com)は、材料科学における世界的有数のリーディングイノベーターとして、創業以来165年以上に わたり人々の暮らしを変える発明を重ねてきました。ガラス科学、セラミックス科学、光学物性に関する圧倒的な専門知識と、強力な製造・エンジニアリング能力を武器に、産業に変革をもたらし人々の暮らし向上につながるような、様々な定番製品を開発してきました。研究開発およびエンジニアリングへの継続的投資、革新的な材料およびプロセスの独自の組み合わせ、そして各業界で世界をリードするお客様との深い信頼に基づく協力関係により、大きな成果をあげてきました。
コーニングの能力は幅広く応用可能で相乗的な効果を発揮します。こうした能力を武器に、絶え間ない市場ニーズの変化に応えるべく進化し、変動の激しい業界において新たな機会の獲得を図るお客様をサポートしています。現在事業を展開している市場には、オプティカルコミュニケーション、モバイルコンシューマーエレクトロニクス、ディスプレイテクノロジー、自動車、ライフサイエンス研究容器等があります。また、業界をリードする当社製品・技術として、耐傷性に優れた携帯デバイス向けカバーガラス、最先端ディスプレイ向け精密ガラス、高速通信ネットワーク向け光ファイバ、無線技術、先進通信ネットワーク向け接続ソリューション、創薬・創剤の加速化を実現する高信頼製品、 乗用車・トラック向け排ガス浄化技術などが挙げられます。