コーニングインコーポレイティッド(NYSE:GLW)は本日、2016年第3四半期(7~9月期)の業績を発表しました。
ニュースサマリー:
- 第3四半期のGAAP一株利益は、0.26USドル(前年同期比73%増)。コア一株利益は、0.42USドル(前年同期比24%増、前四半期比14%増)となり、当社予想を上回る。
- オプティカルコミュニケーション部門およびディスプレイテクノロジー部門を中心に全部門で堅調な業績を収め、GAAPおよびコア売上高は、前四半期比、前年同期比いずれも上昇。
- コア売上高、コア利益、コア一株利益は第4四半期も前年を上回ると予想。
- 第3四半期好調だった粗利益は第4四半期更に拡大と予想。
- 戦略と資本配分の枠組みは順調に進展。その他、第3四半期のハイライトとして、新製品の発売および20億USドルの加速型自社株買い実施。
ウェンデルP.ウィークス会長、CEO兼社長は次のようにコメントしています。「今年下半期、当社事業の勢いは加速するものと予想していましたが、第3四半期はそれを裏付ける好調な結果となりました。売上、粗利益は全部門で前年同期比でプラスとなりました。また、会社全体の売上高、コア利益、コア一株利益は前期比・前年同期比の両方でプラス成長を達成しました。こうした業績および成長に向けた主要な取り組みにより、当社戦略に対する自信は引き続き高まっています。」
R. トニー・トリペニー、シニアヴァイスプレジデント兼CFOは次のようにコメントしています。「第3四半期のコア利益は、前年同期比16%増となりました。これは、もはや当社の業績に含まれないダウコーニングシリコン事業からのコア持分利益を除いた数値です。この調整がなくても、コア利益は4%増加していました。こうした堅調な結果を大変喜ばしく思っています。第4四半期も引き続き、コア売上高、コア利益、コア一株利益は前年同期比で伸長すると予想しています。」
戦略と資本配分の枠組みの進捗状況
2015年10月に、コーニング経営陣は、ポートフォリオに注力して強力な財務基盤を活用し、株主の皆様に対して大きな価値を創出するべく、戦略と資本配分の枠組みを策定しました。この枠組みには、2019年までに株主の皆様に対する少なくとも125億USドルの資本還元とともに、成長機会に対して100億USドルを投資するコミットメントが含まれます。
「この枠組みの発表以来、成長への取り組みに対してお客様からもご支持をいただいております。ダウコーニングの株式持分の再調整を行うとともに、年末までに株主の皆様に60億USドル以上の還元を達成すべく順調に歩みを進めています。この枠組みには大きな進展が見られており、株主の皆様に大きな価値を創出しています」とウィークスは加えました。
第3四半期のハイライトとして、以下などが挙げられます。
- 以前発表した20億USドルの加速型自社株買いを開始
- 新たに2つのCorning® Gorilla® Glassソリューションの発売および採用: スマートフォン向けに優れた耐落下性能を誇るGorilla Glass 5および、ウェアラブルデバイス向けに他に類を見ない耐傷性、光学的透明性およびタフさを備えたGorilla Glass SR+
- ガソリン直噴車の微粒子排出量を低減するCorning® DuraTrap® GC Filtersが、大手OEMのプラットフォーム追加採用を獲得
- 2017年よりアトランタファルコンズのホームスタジアムとなるメルセデスベンツスタジアムが、Wi-Fi、モバイル、ビデオネットワーク向けの統合した光配線としてCorning ONE platformを採用することを発表
- パリモーターショーでの自動車内装用Gorilla Glassのデビューに対して好意的反応
2016年第3四半期の業績と比較
(一株利益を除き単位100万USドル)
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $2,507 | $2,360 | 6% | $2,272 | 10% |
GAAP 純利益 | $284 | $2,207 | (87%) | $212 | 34% |
GAAP 一株利益 | $0.26 | $1.87 | (86%) | $0.15 | 73% |
コア売上高* | $2,548 | $2,440 | 4% | $2,451 | 4% |
コア利益* | $466 | $434 | 7% | $447 | 4% |
コア一株利益* | $0.42 | $0.37 | 14% | $0.34 | 24% |
*Non-GAAPによる数値。 GAAPによる数値とNon-GAAPによる数値の調整については、このニュースリリースに続く表やコーニングウェブサイトでご覧いただけます。 コア業績(Non-GAAP)は、日本円および韓国ウォンの為替レートの変化や、その他 コーニングの通常の経営状況を反映しない項目による影響を除くように調整。コーニングは、米ドルと日本円の為替レートの変化やコーニングの通常の経営状況を反映しない項目を予測しないため、GAAPベースの予想を提供することができません。コア業績指標の詳細については「Non-GAAP財務指標の使用について」を参照。
事業部門別業績と展望
ディスプレイテクノロジー部門:
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $902 | $801 | 13% | $757 | 19% |
GAAP 純利益 | $279 | $204 | 37% | $255 | 9% |
コア売上高* | $943 | $880 | 7% | $936 | 1% |
コア利益* | $270 | $237 | 14% | $257 | 5% |
注記:ディスプレイテクノロジー部門だけは、コア純売上高とGAAP純売上高が一致していません。これはディスプレイテクノロジー部門の収益の大半が円建てのためであり、この部門の純売上高は円から米ドルへの為替レートの影響を除くよう調整されています。
パネルメーカーは、小売業界がピークを迎えるシーズンである第4四半期に先立ち、セットメーカーの需要増に対応するために稼働率を上げました。その結果、ガラス市場の生産量は、予想を上回る前四半期比一桁台後半の伸びを示しました。コーニングのLCDガラス生産量は、顧客構成により市場を僅かに上回る伸長となりました。価格の低下は引き続き、予想通り小幅にとどまりました。
第4四半期、パネルメーカーは高稼働率を維持し、ガラス供給の逼迫が続くものと予想しています。第4四半期の生産量は、ガラス市場の動向に沿って、前四半期比で微減と予想しています。通年の予想に変更はありません。
オプティカルコミュニケーション部門:
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $795 | $782 | 2% | $747 | 6% |
GAAP 純利益 | $78 | $77 | 1% | $70 | 11% |
コア利益* | $98 | $86 | 14% | $71 | 38% |
オプティカルコミュニケーション部門の第3四半期の売上高は、好調なFTTH市場を反映して、前年同期比6%増となりました。大規模データセンター向け製品の売上高は、当社予想を下回りました。
第4四半期の売上高は、好調が続くFTTH向け製品が追い風となり、前年比で一桁台後半の伸びを予想しています。
エンバイロンメンタルテクノロジー部門:
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $264 | $259 | 2% | $257 | 3% |
GAAP 純利益 | $35 | $37 | (5%) | $38 | (8%) |
コア利益* | $35 | $37 | (5%) | $38 | (8%) |
エンバイロンメンタルテクノロジー部門の第3四半期の売上高は、前年比3%増で予想をわずかに上回りました。自動車市場向け乗用車の担体売上高は、北米、欧州および中国での堅調な需要が続いていることや、プラットフォームの追加採用を追い風に、過去最高レベルに達しました。
第4四半期の売上高は、大型トラック市場の低迷が続いていることから、前年比で一桁台前半の低下と予想しています。
スペシャリティマテリアルズ部門:
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $295 | $266 | 11% | $288 | 2% |
GAAP 純利益 | $42 | $38 | 11% | $46 | (9%) |
コア利益* | $44 | $48 | (8%) | $44 | - |
スペシャリティマテリアルズ部門の第3四半期の売上高は、前四半期比11%増、前年同期比では2%増となり、予想を上回りました。これは、Gorilla Glassの2つの新製品の発売によるものです。
第4四半期の売上高は、Gorilla Glassの生産増が牽引役となり、前年同期比で一桁台後半の伸長を予想しています。
ライフサイエンス部門:
| Q3 2016 | Q2 2016 | 増減率 | Q3 2015 | 増減率 |
GAAP 純売上高 | $214 | $215 | - | $211 | 1% |
GAAP 純利益 | $16 | $17 | (6%) | $18 | (11%) |
コア利益* | $21 | $21 | - | $21 | - |
ライフサイエンス部門の第3四半期の売上高は、予想通り、前年同期比で一桁台前半の伸長となりました。第4四半期も同程度の伸長が見込まれます。
総持分利益:
2016年第3四半期のGAAPおよびコア総持分利益は1,900万USドルとなりました。今年の第3四半期の持分利益は主に、以前ダウコーニングの一部門であったヘムロックセミコンダクターグループのコーニングの持ち株の貢献によるものです。ダウコーニングの戦略的再編の結果、今年の持分利益には、旧ダウコーニングシリコン事業からの貢献は含まれません。
第4四半期の総持分利益は、ヘムロックのソーラー事業における契約コミットメントのタイミングにより、7,500万USドルから8,500万USドルの間になると予想しています。
今後の説明会について
11月29 日に、コーニングは、11月28日から12月1 日までアリゾナ州フェニックスで開催される、第20回クレディ・スイス年次テクノロジー、メディア&テレコムカンファレンスにおいてプレゼンテーションを行います。
第3四半期のカンファレンスコールについて
コーニングは10月25日(火)の米東部時間午前8時30分より、第3四半期のカンファレンスコールを開催します。開始時刻の10-15分前にフリーコール(800) 230-1074あるいは国際アクセスコール(612) 234-9959までお電話ください。リーダーはNICHOLSONです。カンファレンスコールの様子をライブオーディオウェブキャストでお聴きになるには、コーニングのウェブサイト(www.corning.com/investor_relations) をご覧になり、Eventsをクリックしてください。カンファレンスコールの録音再生は、米東部時間同日の午前11時から、2016年11月8日(火)の午後5時まで行います。(800) 475-6701 あるいは国際アクセス番号(320) 365-3844までお電話いただければ、お聴きいただけます。アクセスコードは403563です。ウェブキャストの内容は、カンファレンスコール実施後1年間アーカイブに保存されます。
本プレスリリースの情報の表示について
Non-GAAP財務指標は、GAAP(一般に公正と認められた会計原則)またはそれに代わるものに準拠していません。コーニングの Non-GAAPの財務指標は、一般的な経済状況や企業活動において、基本となるファンダメンタルやトレンドを反映していないイベントによって引き起こされる項目の影響を排除しています。コーニングはNon-GAAPの財務指標の開示が、基本的な業績のトレンドを隠す恐れがある項目による影響を除いた財務成績を分析する助けになると考えています。これらのNon-GAAP指標と直接比較可能なGAAP指標との違いは、コーニングのウェブサイトのInvestor Relations のページの”Performance”タブの中の”Financial Highlights”内で参照することができるほか、当社ウェブサイト上プレスリリースの付属資料でもご確認いただけます。
将来の見通しに関する注意点
本リリースには、「将来の見通しに関する記述」―将来的な事象に関する内容、つまり、程度の違いはあるものの本質的には不確定な事象について述べた内容―が含まれます。こうした記述は、将来的な当社の業績、既存/新規市場のシェア、収益・利益成長率、革新的技術開発力および新製品の商品化、コスト削減策の実施および価格改善施策、製造能力の最適化などに関するものです。
これに関連して、将来の見通しに関する記述には、「~だろう」、「~と考えている」、「~と予測する」、「~と期待する」、「~するつもりである」、「~と計画している」、「~を模索する」、「~と見ている」、「~となる可能性がある」、「~を目標とする」等の表現が多く含まれます。将来の見通しに関する記述は、現時点での推算や予測、一般的な経済状況、事業に関する知識、会社に影響を与える主要業績評価指標(KPI)に関する合理的な想定に基づくものではありますが、実際の結果と大きく異なる場合があります。コーニングは、将来の見通しに関する記述の更新を行うことはありません。将来の見通しに関する記述で示した、あるいは示唆した内容は、以下を含むリスク、不確実性その他の要因によって実際の結果と大きく異なる場合があります:競合製品や価格設定、重要な部品および材料の入手可能性やコスト、新製品の開発と商品化、大手顧客からの注文や需要、機器・施設・操業の予期せぬ中断、設備拡張および新規工場立ち上げコスト、予測される顧客需要水準に沿った資本支出の調整、計画レベルの四半期配当の支払いや株買い戻しに影響をもたらす可能性があるキャッシュフローや収益等の量と時期、株買い戻し・買収・ジョイントベンチャー・事業整理その他戦略的行動に関する資本配分計画の変更、リスク管理枠組みの効果。
これらの諸リスクその他要因の一覧については、Form 10-Kの年次報告書およびForm 10-Qの四半期報告書に記載されたリスク要因と将来の見通しに関する記述を参照ください。
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コーニングについて
コーニング(www.corning.com)は、材料科学における世界的なリーディングイノベーターの一つです。160年以上にわたり、特殊ガラスやセラミック、光学物性に関する圧倒的な専門知識を活かした製品を開発し、新たな産業を生み出すとともに、人々の暮らしを変えてきました。コーニングは、研究開発への継続的投資、革新的な材料およびプロセスの独自の組み合わせ、そして困難な技術課題の解決に向けたお客様との緊密な協力関係により、大きな成果をあげてきました。コーニングの事業および参入市場は、常に進化しています。現在、消費者向けエレクトロニクス、テレコミュニケーション、運輸、ライフサイエンスなど様々な産業をコーニングの製品が支えています。例えば、耐傷性に優れたスマートフォン・タブレット向けカバーガラス、最先端ディスプレイ向け精密ガラス、高速通信ネットワーク向け光ファイバ、無線技術、接続ソリューション、創薬・製薬のスピードアップに貢献する高信頼性製品、 乗用車、トラック、オフロード車向け排ガス制御製品があげられます。